妊娠・出産を経験した女性の体には、たくさんの変化が起きると言われています。
ママたちの気がかりとなる「妊娠線」も、目に見える大きな変化の1つですよね。
実は、妊娠線には、できやすい人とできにくい人がいるようなんです。
今回は、
- 妊娠線ができやすい人とできにくい人の傾向
- 妊娠線予防のために押さえておきたいポイント
などについて調べてみましたので、詳しく紹介します!
目次
目次
妊娠線ができてしまう確率
妊娠線は、「妊娠した女性の約80%にできてしまう」と言われているのだそうです。
残念ながら、多くの妊婦さんにできてしまう妊娠線。
妊娠線が「できる・できない」の差には、以下のような点が関与していると考えられています。
- 分娩の年齢
- 分娩回数
- 胎児の大きさ
- 妊婦の体質
これらの条件が複数当てはまる人ほど、妊娠線ができやすい傾向にある、と言えるかもしれませんね。
妊娠線は初産婦さんより経産婦さんの方ができやすい
実は、妊娠線ができやすい条件が揃うのは、経産婦さんだと言われています。
福岡県薬剤師会によると、初産婦さんの妊娠線発生率が71,6%なのに対し、経産婦さんの妊娠線発生率は87,6%というデータが出ているのだそう。(参考:福岡県薬剤師会質疑応答ページより)
今回の出産で妊娠線ができなかったら、2人目妊娠の時は安心しちゃいそうだなぁ…。
経産婦さんに妊娠線ができやすい理由については、後から詳しく解説するわ。
「1人目の時に妊娠線ができなかったから、今回も大丈夫」と安心するのは要注意よ!
妊娠中は妊娠線ができやすくなるホルモンが分泌される
妊娠線ができてしまう理由の1つとして、「コルチコステロイド」と呼ばれる副腎皮質ホルモンの影響が挙げられます。
妊娠線は、急激に大きくなるおなかの皮膚について行けなかった、真皮層や皮下組織が裂けてしまうことで現れるので、その時のお肌の状態がとても重要です。
コルチコステロイドには、皮膚のターンオーバーやコラーゲンの生成を抑制する働きがあります。
妊娠中にコルチコステロイドが増えることで、肌の弾力が奪われ、皮膚組織の断裂が起こりやすくなってしまうのです。
妊娠中ができやすい人の特徴
1度できてしまうと、完全に消すことは難しいと言われている妊娠線。
なるべくなら、妊娠線の痕は残したくないものですよね。
では、どんな人に妊娠線はできやすいとされているのでしょうか。
経産婦さん
妊娠線は、経産婦さんの方ができやすい傾向にあるようです。
1度妊娠・出産を経験した子宮は伸びやすくなるため、おなかが大きくなるスピードが早まることも多いのだとか。
初めての妊娠の時よりも、おなかの皮膚が急激に引っ張られてしまうため、妊娠線ができやすくなってしまうようです。
多胎妊娠(双子以上の妊娠)
双子や3つ子を妊娠した場合も、妊娠線ができやすくなるようです。
1人の赤ちゃんを妊娠した時よりもおなかが大きくなるのが、その理由です。
高齢出産
10代や20代前半で出産したママに比べると、お肌の潤い保持力や弾力性が低下している高齢出産ママには、肌トラブルが顕著に現れやすいようです。
若い頃に比べて体の代謝が落ちている場合も多く、太りやすかったり体の冷えを感じやすくなることも、妊娠線ができる要因となるようです。
小柄で痩せ型もしくは筋肉質
小柄でやせ型な体型の場合、おなかの皮膚面積が狭い傾向にあるため、妊娠線ができやすくなってしまうようです。
特に、骨盤(ヒップ)が小さい女性は注意が必要なのだとか。
子宮は骨盤のちょうど真ん中に位置しているため、骨盤が狭い女性が妊娠した場合、おなかが前方に大きく突き出てしまう傾向が強いのだそう。
その分おなかの皮膚が引き伸ばされ、妊娠線ができてしまうケースが多いようです。
また、筋肉質の場合、皮膚がかたく柔軟性があまりない傾向にあるため、妊娠線ができやすいと言われています。
皮下脂肪が多くぽっちゃり体型
痩せている方に限らず、皮下脂肪が多いぽっちゃり体型の方にも、妊娠線ができやすいと言われています。
妊娠線ができるとされる皮下組織は、その大部分が皮下脂肪。
元々柔軟性に乏しい皮下組織に脂肪がつくことで厚みが増し、さらに裂けやすくなってしまうのだそうです。
かおりちゃんは普通体型のようだけど、油断は禁物。
妊娠中は、出産や母乳に備えてエネルギーを蓄えようとして太りやすくなるって知ってた?
いつも以上に、体重の変化に意識を向けてみてね!
妊娠線ができにくい人の特徴
妊娠線ができやすい人に対し、妊娠線ができにくい人には、どんな特徴があるのでしょうか。
初産婦さん
初産婦さんは、経産婦さんに比べ、子宮の伸びるスピードがゆるやかな場合が多いようです。
また、初産婦さんは、経産婦さんよりも年齢が若い場合も多いでしょう。
お肌の弾力性が十分にある時期に妊娠することで、急激な皮膚の伸びにも柔軟に対応することができ、妊娠線ができにくくなるようです。
経産婦さんよりも、ケアなどにかける時間の余裕がある事も、妊娠線ができにくくなる要素の1つと言えるでしょう。
若いママ
お肌に充分な潤いや柔軟性のある年齢で妊娠したママは、妊娠線ができにくい傾向にあるようです。
また、お肌のターンオーバーが整っている場合も多いため、妊娠線ができても目立ちにくくなるケースが多いようです。
大柄な方
大柄な体格の方は、皮膚の表面積が広い傾向にあるため、小柄な方に比べて妊娠線ができにくいようです。
また、小さい頃からゆっくりと時間をかけて皮膚が伸びている場合が多いため、妊娠線ができにくくなるようです。
妊娠線ができやすいママが気を付けたい5つのポイント
ここからは、妊娠線ができやすいママに特に気を付けてもらいたい、5つのポイントにをご紹介します。
バランスの良い食事
急激な体重増加が、妊娠線発生の原因となりえます。
激しい運動を行うことが難しい妊娠中の体重コントロールは、バランスの良い食事が基本となってくるようです。
太り過ぎないためには、塩分控えめの食事が理想的。
塩分を摂り過ぎてしまうと、体液のバランス保つために体に水分が溜めこまれ、水太りの原因になってしまいます。
さらに、次のようなタイミングの食事には、特に注意してみましょう。
- 悪阻が明けたとき
- クリスマスやお正月などのイベント時
- 主治医に安静にと言われたとき
- 産休入り・里帰りしたとき
- 臨月
このような状況の場合、普段と違って気持ちが緩むことも多く、食べ過ぎてしまう傾向があるようです。
「妊娠中は普段より太りやすい」と心得て、この機会に食事を見直してみてくださいね。
適度な運動
悪阻が治まって無事に安定期に入ると、体重コントロールのために、適度な運動を始めるママも多いようです。
適度に体を動かすことは、
- 便秘の解消
- 冷えやむくみ対策
- 腰痛ケア
- 気持ちのリフレッシュ
にも役立つと言います。
クリニックによっては、マタニティスポーツのクラスが用意されている場合もありますよ。
マタニティスポーツとは、おなかの赤ちゃんやママの体に負担がかからないよう、妊婦さん用にアレンジされたスポーツのこと。
事前にメディカルチェックが入る場合もあるので、より安心してスポーツに取り組むことができるでしょう。
腹帯やマタニティガードルの着用
大きく重くなった子宮を下から支え、おなか全体を包み込む腹帯やマタニティガードルは、
- 保湿
- 保温効果
- 腰痛ケア
などに役立ちますよ。
大きく引き伸ばされた毛穴から、水分が過剰に蒸発するのを防いで、お肌の潤いを適度に保ってくれます。
形や機能別に様々なタイプがあるようですので、無理なく快適に過ごせるものを選んでみてくださいね。
リンパの流れを良くして体を冷やさない
リンパの流れが滞ると、体の代謝が落ちて太りやすくなってしまうようです。
妊娠中は血液量が増えることもあり、リンパの流れが滞って、むくみに悩むママも多いもの。
また妊娠中は、ホルモンバランスの変化で体温調節がうまく行えなかったり、姿勢の変化によって、下半身が冷えやすくなってしまうのだとか。
からだの冷えは、皮下脂肪を増やす原因にもなってしまいます。
皮下脂肪は、柔軟性が乏しく裂けやすいと言われていますので、増やし過ぎないことが大切です。
保湿ケア
妊娠線の予防には、やっぱり保湿ケアを欠かすことはできません。
急激な皮膚の伸びに耐えられる、柔軟なお肌づくりを心がけるようにしましょう。
できるだけ保湿力が高く、肌の奥まで働きかけるオイルやクリームで、継続的なケアを毎日行うことがオススメです。
お風呂上りにケアを行うと、血行が促進されるため、クリームやオイルの浸透率もアップすると言われていますよ。
おなか以外にも、
- 二の腕
- 腰
- 脇腹
- ヒップ
- バスト
- ふくらはぎ
- ヒザ裏
などにも、妊娠線はできてしまうと言われています。
妊娠中は全身くまなく、たっぷりと保湿ケアしてあげてくださいね。
まとめ
今回は、妊娠線ができやすい人の特徴と、予防の際に気を付けたいポイントなどをご紹介しました。
「できる・できない」を、事前に予測することが難しい妊娠線。
妊娠線を未然に防ぐには、体重コントロールと、皮膚の伸びに耐える柔軟なお肌づくりがカギとなってくるようです。
特に妊娠線予防クリームの活用は、多くの妊婦さんが取り入れているようです。
バランスの良い食事や運動に加え、クリームでの保湿ケアを、ぜひ習慣化してみてくだいね♪